Documentation/2.0Project/Part7/3

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目次

Baseの利用方法

では、このHSQLDBを使って、Baseの利用方法を紹介していきます。ここでは、HSQLDBを使った住所録を作成してみましょう。この作成過程を見ていただければ、Baseの利用方法を理解いただけると思います。

ウィザードの充実

Baseはウィザードが充実しているので、ほとんどの操作が簡単な設定項目を埋めていくだけで行えます。データベースの登録もウィザードで設定できますし、データベースの第一歩ともいうべきテーブルにもウィザードが用意されています。

テーブルは、データベースの初心者にとっては一番つまづきやすい概念でしょう。データを格納するフィールドの作成は名前を決めるだけですから良いとして、フィールドにはテキスト型か数値型かなどのタイプフォーマットを細かく設定しないといけません。

テーブルウィザードには、複数のテーブルの雛型が用意されていて、その中から必要なものを選択すれば、簡単にテーブルが作成できるようになっていま す。ウィザードに任せれば、ユーザーは、とりあえずフィールド名とタイプフォーマットの種類を気にすることはありません。最初はウィザードで作成してみ て、テーブルの概念を学習していくのが、データベース初心者の方には良いでしょう。

テーブルの他、クエリー、フォーム、レポートにもウィザードが用意されています。これらの作業もほぼ自動化されています。

データベースの登録

データベースは、HSQLDBを含めたファイル形式のもの、MySQL、PostgreSQLなどのサーバ型のDBMSなどいろいろありますが、OpenOffice.orgで利用するためには、まずBaseへの登録という作業が必要です。

OSのメニューに登録されている場合は、[OpenOffice.org 2.0 Base]を選べば、自動的に図8のデータベースウィザードが起動します。Writerなど他のアプリケーションを使用中は、[ファイル]-[新規作成]-[データベース]を選びます。


図8 データベースウィザード

Fig7-08.png

HSQLDBの場合は、すべてデフォルトの設定でかまわないので、ステップ1「データベースの選択」で[次へ]ボタンを、ステップ2「保存して続 行」で[完了]ボタンをクリックするだけです。「名前を付けて保存」ダイアログで、保存ディレクトリを選びファイル名を指定して保存すれば、データベース の登録は完了です。例えば、ファイル名に「hsql」と指定すると、選択したディレクトリに「hsql.odb」というファイルが作成されます。

同時に、図9のようなBaseの画面が表示されます。これが新しく登録されたHSQLDBデータベースです。


図9 新しく登録されたHSQLDBデータベース

Fig7-09.png

データベースの起動と終了

OpenOffice.orgに登録されたデータベースの起動と終了方法を、ここで確認しておきましょう。最初に終了方法を紹介します。

OpenOffice.orgでは、[ファイル]-[閉じる]を選んだ場合は、なんのアプリケーションも起動していない OpenOffice.orgが残ります。メニューバーの右端にある[×]ボタンをクリックしても同じです。終了は、[ファイル]-[終了]を選ぶか、 ウィンドウのタイトルバーの右端にある[×]ボタンをクリックします。

起動方法は、図10のBaseファイル(拡張子はodb)のアイコンをファイルマネージャ上からクリックするのが最も簡単です。


図10 Baseファイルのアイコン

Fig7-10.png

OpenOffice.orgが起動している場合は、[ファイル]-[開く]を選び、「開く」ダイアログでファイルを選択します。「開く」ダイアログは、図11のツールバーにある[開く]ボタンを使っても表示されます。


図11 ツールバーにある「開く」ボタン

Fig7-11.png

テーブルの作成

テーブル作成の前に、一応簡単にフィールドの設計だけ考えておきましょう。今回は、住所録なので、表3のような簡単なフィールドを作成することにします。


表3

作成するフィールド名
住所ID
名前
郵便番号
住所

では、ウィザードを使ってHSQLDBデータベースのテーブルを作成します。Baseの起動時は、図9と同じ画面になっているので、データベースペ インにある「テーブル」を選んでタスクペインを切り替えます。図12のように3つのメニューがあるので、「ウィザードを使用してテーブルを作成...」メ ニューをクリックすると、テーブルウィザードが起動します。


図12 データベースペインで「テーブル」を選ぶ

Fig7-12.png

ウィザードは次のステップが用意されています。

  • ステップ1「フィールドの選択」
  • ステップ2「種類と書式の設定」
  • ステップ3「プライマリキーの設定」
  • ステップ4「テーブルの作成」

ポイントだけ紹介すると、ステップ1では、図13のように、個人用のサンプルテーブルから「住所」を選び、表3のフィールド名を[>]ボタン を使って選択します。ステップ3では、図14のように、「既存のフィールドをプライマリキーとして使用」を選び、フィールド名に「住所ID」を選択しま す。種類と書式を設定するステップ2では、選択したフィールドに適切なフォーマットが設定されてるので、あとはデフォルトのままですみます。このあたりが ウィザードならではです。


図13 テーブルウィザードのステップ1

Fig7-13.png

図14 テーブルウィザードのステップ3

Fig7-14.png

ちなみにプライマリキーとは、レコードの重複を避けるために設けるフィールドを指します。必ずユニークな数字が格納されるため、複数のテーブルを連結する際にも利用されます。DBMSではプライマリキーがないとテーブルにデータを入力できません。

テーブルウィザードを終了し、図15の住所という名前のテーブルが表示されれば、テーブルの完成です。


図15 住所テーブルが表示される

Fig7-15.png

クエリーの作成

クエリーは、前述したようにテーブルのデータに対して様々な操作ができますが、ここではデータ抽出の例を紹介しましょう。表4のようなデータが入力されているテーブルから、東京都に住む方のレコードを抽出します。


表4

住所ID
名前
郵便番号
住所
1 井上五郎 229-0011 神奈川県相模原市大野2-X-X
2 江口文雄 105-0004 東京都港区新橋6-X-XX
3 緒方智子 610-0121 京都府城陽市寺田8-X
4 開花洋子 541-0054 大阪市中央区南本町7-X-XX
5 胡桃沢裕子 111-0042 東京都台東区寿3-XX-X
6 木の葉純一 104-0061 東京都中央区銀座6-X-X
7 佐々木恭二 615-8056 京都市西京区下津林番条100-X
8 須藤久美子 152-0001 東京都目黒区中央町4-XX-XX
9 園田宇一郎 602-0000 京都市上京区御前通今出川鳥居前町66-XX
10 田中ユミ 106-0032 東京都港区六本木4-X
11 茅野雄二 580-0024 大阪府松原市東新町3-X-X
12 内藤満 615-8056 京都市西京区下津林番条100-X
13 林つよし 220-0000 神奈川県横浜市西区田町5-X-X
14 炎駿斎 102-0074 東京都千代田区九段南5-X-XX
15 渡辺博 610-0121 京都府城陽市寺田西ノ口9-X

クエリーもウィザードで作成します。Baseの画面でデータベースペインにある「クエリー」を選んでタスクペインを切り替えます。図16のように3 つのメニューがあるので、「ウィザードを使用してクエリーを作成...」メニューをクリックすると、クエリーウィザードが起動します。


図16 データベースペインで「クエリー」を選ぶ

Fig7-16.png

ウィザードは次のステップが用意されています。ステップ5、6は、ステップ4でグループ化<cite_reference_link>を選択しない限り、設定の必要がないので省略されます。

  • ステップ1「フィールド選択」
  • ステップ2「並べ替え順序」
  • ステップ3「検索条件」
  • ステップ4「詳細または概要」
  • ステップ7「エイリアス」
  • ステップ8「概要」

クエリーもポイントだけ紹介します。ステップ1では、図17のように、テーブルに「住所」を選び、住所テーブルのフィールドを[>>] を使ってすべて選択します。ステップ3では、図18のように、検索条件に「等しい」を選び、フィールドに「住所.住所」、条件に「次のものに似ている」を 選択、値に「東京都*」と入力します。あとはデフォルトのままで良いでしょう。最後にステップ8「概要」でクエリーの内容を確認します。図19の概要で問 題がなければ、[完了]ボタンをクリックします。


図17 クエリーウィザードのステップ1

Fig7-17.png

図18 クエリーウィザードのステップ3

Fig7-18.png

図19 クエリーウィザードのステップ8

Fig7-19.png

クエリーウィザードが終了し、図20のように、東京都に住む方だけのレコードが抽出されたクエリー_住所という名前のクエリーテーブルが表示されれば、クエリーの完成です。


図20 東京都に住む方のレコードが抽出されたクエリー

Fig7-20.png

フォームの作成

データの入力はテーブルでも可能ですが、フォームを作成した方が便利な場合もあるでしょう。フォームは、ウィザードを使えば、表形式か1つのレコー ドだけを表示する単票形式か選ぶことができますし、いくつか登録されているデザインから選ぶことも可能です。ここでは、単票形式を選びカード型のデータ表 示にしてみます。

Baseの画面でデータベースペインにある「フォーム」を選んでタスクペインを切り替えます。図21のように2つのメニューがあるので、「ウィザードを使用してフォームを作成...」メニューをクリックすると、フォームウィザードが起動します。


図21 データベースペインで「フォーム」を選ぶ

Fig7-21.png

ウィザードは次のステップが用意されています。ステップ3、4は、ステップ2でサブフォーム<cite_reference_link>を選択しない限り、設定の必要がないので省略されます。

  • ステップ1「フィールドの選択」
  • ステップ2「サブフォームの設定」
  • ステップ5「コントロールの整列」
  • ステップ6「データエントリの設定」
  • ステップ7「スタイルの適用」
  • ステップ8「名前の設定」

フォームもポイントだけ紹介します。ステップ1では、図22のように、テーブルまたはクエリーに「テーブル:住所」を選び、住所テーブルのフィール ドを[>>]を使ってすべて選択します。ステップ5では、図23のようにメインフレームの整列で「データ表として」以外では、どれもが単票形 式になります。ここでは「欄で、ラベル書きは上に」を選びます。あとはデフォルトのままで良いでしょう。


図22 フォームウィザードのステップ1

Fig7-22.png

図23 フォームウィザードのステップ5

Fig7-23.png

フォームウィザードを終了し、図24のように住所という名前のフォームが表示されれば、フォームの完成です。


図24 住所テーブルから作成した単票形式のフォーム

Fig7-24.png

レポートの作成

データベースにデータを入力するだけがDBMSではありません。そのデータを生かすためにも、クエリーやレポートが重要です。レポートにして、公開してこそデータベースの価値が出ます。

Baseのレポートウィザードでは、登録されたデザインから選ぶだけで手軽にレポートが作成できる他、レポートをテンプレートにして、データ更新に即応したレポートを出力することもできます。ここでは、レポートをテンプレートとして保存してみます。

Baseの画面でデータベースペインにある「レポート」を選んでタスクペインを切り替えます。図25の「ウィザードを使用してレポートを作成...」メニューをクリックすると、レポートウィザードが起動します。


図25 データベースペインで「レポート」を選ぶ

Fig7-25.png

ウィザードは次のステップが用意されています。

  • ステップ1「フィールド選択」
  • ステップ2「ラベル付けフィールド」
  • ステップ3「グループ化」
  • ステップ4「並べ替えオプション」
  • ステップ5「レイアウトの選択」
  • ステップ6「レポートの作成」

レポートもポイントだけ紹介します。ステップ1では、図26のように、テーブルまたはクエリーに既存フィールドの「テーブル:住所」を選び、住所 テーブルのフィールドを[>>]を使ってすべて選択します。特にデフォルトのデザインを使用する限り、レポートの場合の設定はこれだけで、レ ポートとそのテンプレートが出来上がります。


図26 レポートウィザードのステップ1

Fig7-26.png

レポートウィザードを終了し、図27のように住所という名前のレポートが表示されれば、レポートの完成です。


図27 住所テーブルから作成したレポート

Fig7-27.png

これらのクエリー、フォーム、レポートは、すべてHSQLDBデータベースを登録したBaseファイル上に存在していますが、まだ保存はされていま せん。Baseファイルを閉じたり、終了する際に保存するのはもちろん、各作業を終えたら保存する習慣をつけましょう。保存が可能な場合は、ツールバーに ある[保存]ボタンが選択できる状態になるので(図28)、このボタンで保存してもかまいません。


図28 Baseのツールバーにある[保存]ボタン

Fig7-28.png

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脚注

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